Fordlandia / たぶん、死ぬまでにあと5000回は聴く曲

と、いうわけで、歌詞訳は非公開といたしました。
詳しい理由は、こちらをご覧ください。

本当はもうこのブログ自体を閉じてしまおうかなーと考えていたのですが、まぁ、正直、最近聴いているものはインストばかりなので、細々と紹介でも続けてみっかと思い直したのでした。

その、記念すべき(何を?)1曲目は、やはりJóhann Jóhannsson!!
今年の2月に急逝してしまいました…「メッセージ」「博士と彼女のセオリー」などのサントラで近年どんどん有名になり、今後が最も期待されている映画音楽作曲家と言っても過言ではなかったのに本当に残念です。死亡が報道された当時、死因は不明となっていましたが、先日、何気に英語版のWikiを見たら"The cause of death was an accidental overdose of cocaine combined with medication."となっていました。マジか。死因はわざとではなくたまたまコカインを摂取しすぎた+投薬ってことでしょうか。

元の引用はドイツ語の記事でして、Google先生に聞いてみたところ、やはり病気(何の病気かは書いてありませんでした)で投薬中にコカインを摂取したことによる、というような内容でした。。。つまり自殺ではなく事故と言えそうです。

何をやろうが本人の勝手なので、クスリについてうんぬん言うつもりは毛頭ないのですが、あんた、自分でも死ぬと思ってなかったんだろうに、もー、バカバカ!って気分ではあります。。。

私がヨハン・ヨハンソンをきちんと聴き出したのは非常に遅くて「メッセージ」のサントラです。「博士と彼女のセオリー」は賞も受けたりしたので知っていましたが、それよりも何よりも「メッセージ」を観た時に流れた”First Encounter"のドワ~~ンというちょっと雅楽みたいにも聞こえる音に衝撃を受けたのでした。

それからいろいろと聴きましたが、一番好きなのは実はサントラではなく、この"Fordlandia"です。「フォードランディア」は1920年代に自動車王のヘンリー・フォードがタイヤのゴム製造を目的にアマゾンの奥地に建設した町です。工場の他に学校や病院も作り、アメリカの町をそのまま移植したような所。それだけでなく労働者に、禁酒・禁煙、ハンバーガーの食事など、まっとうな(?)アメリカ人的生活を強要しました。そんなことから労働者の暴動が起こり、もともと土地がゴム栽培に向いていなかったこともあって、結局、フォードは土地を放棄。現在では廃墟になっているという失敗ユートピアなのです(ドキュメンタリーなども制作されているので機会があったら見たい!)。

ヨハンがそんな話にインスパイアされてできたのがこのアルバムだそうで。
もう、このアルバムタイトルと同名の1曲目"Fordlandia"を何度聴いたか分かりません。特にヨハンが亡くなったと知ってからは、冗談でなく毎日のように聴いていたかも。今もかなりの頻度で聴いてます。

この曲、クラシックとモダン、キラキラとドヨヨン、最高の恍惚感と最悪の悲壮感が絶妙なバランスで同居している、ものすごく明るくて美しいけど人のいない風景をモノクロ写真で撮ったみたいな、そんな不思議な曲で、中毒になるんです(あまりの語彙の貧弱さに自分でも驚いてますんで、お許しください。。。)。まさに下に貼っつけたとおりのイメージ。

これを聴いて何度、泣いたか分かりません。別にヨハンが死んだのが悲しくてというような直接的な理由ではないのです。私にはこの曲に、人が生きていくこと、死んでいくことのすべてが詰まっているように感じられるのかもしれません。だから毎日でも聴き続けられるんだろうと思います。

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