Summer by 久石譲(『菊次郎の夏』サントラ)/ 夏の終わりに聴きたくなる曲

ありゃりゃ、前回の更新から3か月近くたってしまいました。。。いやはや、とんでもない酷暑もやっと落ち着いてきたようですが、まだ蒸し暑い日々が続きますね。

えーと、唐突に本題に入りますが、8年前の9月初めに父がガンで亡くなりました。
そのとき私が葬儀のBGMを選ぶ係になったんです。葬儀屋さんから遺族にやってほしいリストの中に「参列者入場時や出棺時等のBGMの選択」っつうのがちゃんと入っていたんですよ。家族全員でリストを確認していて、その項目に来た瞬間、ソッコーでインスト好きな私に白羽の矢が立ちました…(って別に唄モノでもいいはずですけども)

んむむ、どうしよう…なーんて考えることもなく、1曲目はこの「Summer」だ!と3秒後には決めておりましたよ。でも夏じゃなかったらひらめかなかったのかなぁ…?分からん。
ちなみに2曲目はno.9の「again and again」、3曲目は『アンネの日記』のサントラからマイケル・ナイマンの「The Light of Love」で、その後はすっかり失念…
45分くらいのCDを作ったんですが、葬儀の後、友人にあげてしまったのでした。ジョージ・ウィンストンとか入れたのかな?いずれにしても私のチョイスにしては珍しくピアノ曲が多かったような。今だったら「ラグリマ」は必須なのですけど…
というわけで『菊次郎の夏』は母親に会いに旅に出る話ですが、私にとってそのサントラは父を思い出しながら夏の終わりに聴きたくなるものになりました。

ところで、父がホスピスに入ったのは8月の半ばでしたので、その後、半月余りで逝ってしまったんですよね。あっという間だったなぁ。
当時の私は1人暮らしで、派遣社員としてとある企業で働いていました。帰りに途中下車をして毎日、病院に寄ったもんです。ホスピスで個室だったし看護師さんたちも皆さん親切で、消灯してからも1時間くらいはこっそりいさせてくれたんですよ。
音を絞ったテレビ番組を2人で見るともなく見ながら、ぽつりぽつりと交わした会話はたわいのないことばかりだったんですが、特に誰に明かすこともなく胸にしまってあります(へへへ)。

父には心配をかけてばかりでした。曲がりなりにもフリーランスの翻訳者として仕事をしている今の私を空の上から見下ろして、少しは安心してくれているといいのですが。