ペイネ・愛の世界旅行 / 陸奥A子先生(のマンガ)に教わったモリコーネ曲

「ペイネ・愛の世界旅行」という名を知ったのは、私の大大大好きな陸奥A子先生の初期傑作!!!マンガの1つ「冬の夜空にガラスの円盤」の中のセリフでした。

主人公の女の子の家にある日、明治時代??くらいからタイムマシンに乗って優しい詩人のメガネ男子がやってくるお話です。あーもう書いているだけで幸せな気分になってしまうA子たんマジック!(結末はちょっと切ないですが)
彼女の部屋に来た詩人くんが、ラジカセ(!)から流れる曲を聴いて、「優しい曲だね」と言うと、彼女が「これは『ペイネ・愛の世界旅行』という曲よ」と答える場面。

当時、小学生だか中学生だかの私は、「『ペイネ・愛の世界旅行』とは一体どんな曲なんじゃろ…陸奥A子先生がセリフにするくらいだから、ステキな曲に違いないよなー」などと思っておりましたよ。今ならYoutubeですぐ探せますけどね。。。

それから、ペイネがレイモン・ペイネのことだと知り、先生のマンガ同様、彼の世界も大好きになりまして、就職してから1枚だけ本物のリトグラフも購入しました。頑張ってアンティーブのペイネ美術館にも行きました。
が、依然として「ペイネ・愛の世界旅行」を聞かぬまま時が過ぎてしまいました。

そして2001年、ついにリバイバル公開となります。恵比寿ガーデンシネマに見に行き、やっとこの曲を耳にすることができました。作曲したエンニオ・モリコーネが有名な映画音楽作曲家だというのは知っていましたが、そんなに知識がなかったので(『荒野の用心棒』とか…くらいな)、こんなに美しい旋律を作り出す人だったのか…!!!と驚いたのを覚えています。そして、これでもか、これでもか、これでもか~~~のドラマチックな盛り上がり…。モリコーニ、すげぇ…とほとんど口あんぐり状態でした。

もちろんメインテーマ以外のアレッサンドロ・アレッサンドローニ(この名前、ヨハン・ヨハンソンみたいだなー❤)の曲も当然ながらデジタル皆無のキラキラとしたアナログ感に満ちたステキな楽曲ばかり。

アニメーション自体も、可愛らしいけど決して甘いだけじゃない、風刺やちょいエロプラスの、こちらもこれでもか~のペイネの世界です(字幕は岡枝慎二さん)。
もちろん、サントラもDVDも即入手いたしましたよ。

そんなわけで、この曲には壮大な愛!愛!!愛!!!のイメージがありまして、何だか疲れちったなーとか心がクサクサすんなーみたいな時に聞いたりします。そうすると何か大きなものに抱かれる感じがすると言いますか、よく眠れるような気になります。そして、陸奥A子先生のマンガの世界に閉じ込められて生きていきたい!と本気で切望していた昔の私の夢がほんの一瞬、かなえられるような感じさえするのです。

0 コメント:

コメントを投稿