おかしな午後 by 小川 美潮 / 人生のある時期、とても縁のあった人を追悼して

今日はインストものを紹介するというルールを破って、歌ものです。なぜ、この曲なのか説明はないんですけど、スミマセン。でもとっても摩訶不思議ないい曲なので聞いてくだされば幸いでする。

先週、人生のある時期、とても縁のあった人が亡くなりました。私はもう20年以上会っていませんでしたが、なにしろ私の1つ上、まだ60歳にもならない年齢ですし、訃報を耳にしたとき、にわかには理解できませんでした。今年に入ってから病が見つかり、闘病していたそうなので、あっという間に逝ってしまったんですね。

あまり会う機会がなく、次に顔を合わせるとしたら誰かの葬儀かしらん…なんて思っていたら、まさかの本人かよって感じです。

お通夜に参列したら、共通の友人が2~30人くらいは来ていて、帰りに献杯ってことで飲み会に。やっぱりお互い久々に会うって人たちばかりだったので、彼がそういう機会を作ってくれたんだねと皆で話しました。

今の私があるのは、いろいろな意味で彼のおかげでもあります。つらいこともありましたが、思い出すのは楽しかったことばかり。それでいいんだろうなと思います。私は私の人生をまだまだ続けていかねばなりません。


で、この曲を贈ります。いくつかバージョンがあって名盤「4 to 3」の中のとどちらにしようか迷ったんだけど「つぐみ」のサントラバージョンにしましたよ。

そのうち私もそちらに行く時が来るでしょうから、そうしたらもう一度だけあなたのギターでこの曲を歌わせてくださいね。

ごめんね、ありがとう、どうぞ安らかに。


AMBIENT 1:Music For Airports by Brian Eno / 私が初心に返りたい時に聴きたくなる曲

3か月半ぶりに書いています。姪宅での住み込みシッターを無事に終え、1週間後にオレゴンへ行き、先週末に帰国しました。

最近はオレゴンに行っても、あまり特別なことはせず日常生活を送っている時間が長くなりました。友人や恩師と散歩したり、買い物したり、ご飯を作って食べたり、テレビを見たり、それぞれ読書したりってな具合です。そうするとですね、本物の私は東京で仕事をしていて、ここにいる自分は誰でもない人になった気がしてくるんです…それが何とも楽しい。

この3か月半の間に、自分が担当したドラマが放送になり、映画も2本単館上映されました(でもこの2本が劇場公開されることを担当さんも私も知らなかったとゆう…いや、大変光栄でありがたいことですが、配信だと思っていたので偶然知ってビックラしたよ)。そうすっと、一瞬、順風満帆に聞こえるでしょうか。。

正直、本人は不安と自信のなさでいっぱい。映像翻訳者になって8年目になっても運だけでここまで来たのではないかと疑ってばかりいる。運がいいのは悪いことではないし、ありがたいことなんですけどね。

でも…不安だったり自信がなかったりするのは自分が努力してないって知ってるからなんだよな。逆に言えば、不安なら勉強するなり営業するなり行動するしかないんす。自信がないままお仕事をしているって、クライアントさんに対してとんでもなく失礼なわけですし。

というわけで初心に返って、まずは安西徹雄さんの「英語の発想」と「英文翻訳術」を読みました。随分と昔に書かれた本ですが、なるほどそういう風に考えると納得できる…とハッとしたり、うなずいたりすることばかりで面白いです。映像翻訳に特化した内容ではないので、ああ、それは文字数的に無理…と感じる訳し方もあるのだけど、いまだに「英文和訳」をしそうになる自分としては「翻訳」の初心に返るには絶好の本でした。次は本多勝一さんの名著「日本語の作文技術」と「実戦・日本語の作文技術」だ!(「実戦…」のほうは初めて読むんだけど「実践」じゃなくて「実戦」つうのがいいぞっ)それから以前お世話になった制作会社さんにご挨拶に行くアポも入れました。訳語ストックの整理もしよう。

で、曲は何にしよ?としばし考えたところ、ブライアン・イーノのこれかなー

多分、「アンビエント」という言葉を知ったのはこの曲だったのではないかと。元夫がこの「AMBIENT」のレコードを1~3まで持ってましてね。自分はこういう音楽が好きなんだなとはっきり自覚したのもこの曲。なわけで初心に返りたい時にピッタリかな?と。だけどなにせアンビエントなので高揚感や勇ましさは皆無デス。

アルバム自体は45分くらいあって全4曲、私が一番好きなのはB面(!)の2曲目なんだけど、下に貼っつけたのはA面の1曲目です。個別のタイトルは特になくSide 1/1です。ちなみに17分くらいありまーす。

タイトルどおり、イーノは本当に「空港」という場所と機能を考えて作曲したそうです。そして実際にニューヨークのラガーディア空港で使用されていたらしいんだけど、今ではどうなのだろう?

ael_ by 宮内 優里 / あとになって夢か幻を見たような気分になる曲

わー、もう5月もあと1週間だ~。月に1度は更新しようと思ってまして…

来月半ばに又姪ちゃん2号が誕生したら、姪の家に住み込むことになりました。最低でも1か月かなぁ。長くて2か月。又姪ちゃん1号の保育園送り迎えがあるのが主な理由。姪の旦那さんももちろんやってくれるのですが、夜勤のある仕事で、突然、帰れなくなったりする場合もあり。その時々で通うより、住み込んじゃったほうが楽じゃんって結論に達しました。

一応、仕事道具一式も持って行くけど、思うようにできないだろうなと覚悟してまして、この際、仕事はかなり抑えるつもりでいます。又姪ちゃん1号が保育園に行っている間は時間が取れるはずだけど、最初は姪も大変だと思いますしね…小さなお子さんがいる翻訳者さんって偉大だ、本当に。

そんなわけで、また少しここの更新も滞るかなと(って、誰が見てるわけでもないって知ってるけどさ)。で、誰のどの曲にしよう…って考えてて浮かんだのが、やっぱり宮内優里さん。初めて買った彼のアルバムが、この「ael_」が入っている「toparch」。2010年発売だそうな。例によって渋谷のタワレコか青山のスパイラル辺りで試聴して買ったんじゃなかろうか。ギターのエレクトロニカで間違いなく一番好きなミュージシャンです。年に2回だけ請け負ってる実務翻訳案件を作業する時、必ず何か彼の音楽を流してますな。

昔、1度WOODWORKさんて家具屋さんで生演奏を聴いたはずなんだけど、はっきり覚えていなくて、もしかして幻だったのかななんて…(←大丈夫か?)でも1人でギターと機材を駆使してその場でサンプリングして弾いてた姿が思い浮かぶから、多分、見に行ったんだと思う。なんだかあの情景、夢みたいなんだよなー

それが宮内さんの曲の特徴なのかもしれないですね。

ってなわけで、次の更新はいつになるかしらん。案外早かったりして。

青い森 by haruka nakamura / 細胞の一つひとつまでホッとさせたい時に聴きたくなる曲

3月、4月、何だか疲れました…まだそれは続いているけれど、GW明けには一区切りつく、はず。だが…6月に2人目の又姪ちゃんが生まれたら、姪の家にしばらくサポートに通う(泊まりも多そう)ので、仕事のペースが激スローになる。なので、それまでは少々、詰め気味に仕事を入れる予定。自分、頑張りなされ。

まあ、でも疲れているのは確かでして、haruka nakamuraの曲を聴いて細胞の一つひとつまでホッとさせよう。haruka nakamuraの音楽、端的に言って大好きなんです。15歳で音楽をするために青森県から上京してきた音楽家。どうしたらこんな音楽が浮かび上がってくるのだろう。

「青い森」は代官山 蔦屋書店の店内音楽として作られた同名のアルバムの1曲目。最近、とんと行っておりませんが、確かにあのお店に似合いそうだなぁ。

他の曲も体の隅々までゆるやかに染み込むようなものばかり。ああ、もうこの森の中から出たくない…

Letter to Jack by Kenji Sato / ベースをギターのように弾くSatoさんの曲

実は4年くらい誰のライブにも行っていなかったんです、私。コロナ禍以降、母の看病、又姪ちゃんと又甥ちゃんのなんちゃってシッター役、お隣さんの火事からの家の補修あれこれ等々、何だか毎日がわさわさしていて、音楽を聴きに行く気持ちになれなかったというのが正直なところ。

でもそろそろいいんじゃない?と思って、今月の頭に行ってきました。大好きなベーシスト、サトケンさんのソロライブ。

サトケンこと佐藤研二さんを初めて知ったのはもちろんウン十年前にテレビで見たマルコシアスバンプ。が、十年前くらいですかね、とあるバンドを見に行ったらベースがサトケンさんだったのでした。こんなに楽しそうに楽器を弾く人は初めて見た、というくらい楽しそうだった。いや、楽しそうに弾く人はこの世にたくさんいるはず。何が違うんだろう…見るたびに考えるんだけど、いまだに分かりません。ぜひ、実際にご覧になって体験してほしい…

毎年ソロアルバム発売に合わせてソロライブをやっていると知り、その楽しそうな姿を見に行くようになりました。ベーシストのソロライブって何…?ですよね、普通。でも下の映像をご覧になれば、それができるのも想像できるかと。ベキベキな曲が多いけど、しっとりとした曲もあるんです。ベースがこんなに様々な表現ができる楽器だって、サトケンさんのソロを聴くまで知りませんでしたよ。

この曲のJackとはサトケンさんが師と仰ぐジャック・ブルース先生(クリームのベーシスト)のことです。

Shetland End Titles / ロケ地に行きたい作品のsoundtrack-1

大大大好きなペレスがいなくなってしまうのが悲しくて、実は「シェトランド」シーズン6、録画したままずーっと見られずにおりました…ようやく覚悟を決めてイッキ見しましたよっ!

ああ、あのような去り方をするなんて、ペレスらしくもあり、ペレスらしくなくもあり(今までの自分を変えようとするのだから、当たり前ですね)、ホントによかったよ。幸せになってね。

ストーリーに絡めてふと思ったけど(少々ネタバレです。ご注意)、自分の正体を偽ったまま、心から愛する人と共に生きていくのは、やはりできないものなのかなと。先日、突然自分の正体を明かした直後に亡くなってしまった人を思い出しました。彼には結婚を考えた女性もいたようだけど、結局ずっとひとりだったようだから…

随分と前に少しだけご縁をいただいた時からロケ地に行きてーと思っておるんだけど、いつか行けるかなぁ。夏の白夜みたいな時に行きたいなぁ。寒冷地すぎて高い木々がなく、緑の野っ原だけがダダーっと断崖まで続いているようなあの風景が好きなんすよねぇ。出てくる家も好みだし、窓から見える景色は荒涼としてるのに不思議なやすらぎを感じます。ってこのシリーズは大抵、夏が舞台な気がするので、極寒の冬を知ったらそんなこと言ってられなそうだけど。

サントラも大好きでして、随分前に購入しましたんよ。オープニング曲のほうが有名でしょうが、最終話のエンディングにだけ流れるこっちのアレンジも余韻があって好きなんだなぁ。すごく短いんだけど。

確か、次のシーズンでペレスの代わりに女性警部が着任するんですよね。ペレスロスで、しょぼぼぼーんだけど、トッシュやサンディは続投するらしいんで、やっぱり見たいな。


newdays by Schroeder-Headz / それでも諦めたくないと思いたい時に聴きたくなる曲

 2024年が明けました。

年初からいろいろなことがありすぎて、心を痛めている人も多いことかと思います。そもそも私は自分の考えや想いを言語化するのが下手すぎるので何かを書こうとしても、全てがウソのように読めてしまい、何も書くことができません。情けないことよのぉ…

それでも諦めたくない(何を?あらゆることを)という気持ちだけは心の中にバラバラと漂っているので、それを何とかかき集め続けたい。

などとグダラグダラ考えていたら浮かんできた曲。

Schroeder-Headz、今年こそライブに行こうっと!



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自分の好きなインストものについてご紹介しつつ、つらつらと書いております(長らく洋楽歌詞の和訳を載せていましたが、思うところあって非公開にしました。現在は、インストもののご紹介のみをしています)。